福島廃炉にかかる費用
通常の原子力発電所1基の廃炉費用
米国の原子力発電所1基のコストがATOMICAに掲載済み。 - [米国の原子力発電所の廃止措置費用 (05-02-01-13)] (https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_05-02-01-13.html) - [米国の原子力発電所の廃止措置費用 (05-02-01-14)] (https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_05-02-01-14.html)
上のそれぞれの原子力発電所の規模と廃炉コストを整理すると、廃炉コストの内訳が分析できそうだが、それは今後やりたい。 廃炉コストは、330〜550億円/基(1ドル=110円換算で300〜500百万ドル)
事故が起こった原子力発電所の廃炉費用
TMI-IIIは2500億円/基
福島の原子力発電所の廃炉費用
1~3号機で40年間で8兆円
ヒートポンプと電力とCO2排出の関係
今回は、電力中央研究所が2021年2月に発行した以下の記事について ざっくりと勉強します。
勉強した記事
概要
ヒートポンプってそもそも何?
- ヒートポンプとは、冷媒を循環させて状態変化(液⇄ガス)させて熱を取り出す装置のこと
- 冷媒とは、非常に低い温度で蒸発する特性のある熱媒体。かつてはオゾン層破壊するとされたCFC(フロンの一種)が用いられてた。現在は、HFC(これもフロンの一種)が主流とのこと。HFCにも色々と種類があり、開発が進められている。
ダイキンHPによると、「従来のHFCの温暖化係数は、CO2のおよそ2,000倍」「住宅用のエアコンには、1~3kgのHFCが含まれますが、修理のときに誤って1kgが大気中にもれてしまった場合には、約2,000kgものCO2が排出されたのと同じことになる」らしい。ダイキンでは温暖化係数がHFCの1/3となるHFCを開発・使用中。
ヒートポンプの構成は、圧縮機・凝縮器・膨張弁・蒸発器、それらを結ぶ配管。
ヒートポンプ効率を表す成績係数(COP=Coefficient Of Performance)は、圧縮機の入力(kW)に対する利用可能な熱量(kW)の比 (利用可能な熱量/圧縮機の入力)
ヒートポンプと電力の関係
- ヒートポンプとは、「一般に化石燃料による燃焼機器(ボイラやバーナ等)の代替として活用され、エネルギーコストを削減することによってエネルギー消費量やCO2を削減できる技術」→式(2.1)
- ヒートポンプの開発は、省エネと電化による脱炭素化の観点から注目。
- 省エネは、原油価格が高騰すると5~10年の遅延をもって研究開発が加速(論文発行数が増加)する傾向が顕著(図1.1)。日本では、2019年7月の「省エネルギー技術戦略2016」にて公的な研究開発資金を投与。
電化による脱炭素化は、2015年のパリ協定以降で着目されている観点。
燃焼機器の熱効率が90%なら、欧州ではCOP1.7以上で省エネ、日本ではCOP2.4以上で省エネ(どちらも天然ガスで換算)
- 天然ガスのCO2排出係数は、およそ0.2kg-CO2/kWh(他の資源についても知りたい)
- 燃焼機器と等価になるCOPを求めた場合(図2.1)、欧州では電化するだけでCOPが1でもCO2削減効果があるが、日本ではCOPを1.85以上が必要。
- 電力と天然ガスの価格が低いほど、エネルギーコストのメリットが得られるヒートポンプが導入されやすいため、電力と天然ガスの価格比はヒートポンプの普及促進にとって重要なパラメータ
あとのケーススタディは省略します。 勉強になりました。